【ご報告】〔昆曲×狂言〕上海の昆曲と狂言の魅力を知る会(7月24日)
7月24日(月)夜、東京・渋谷区の梅若万三郎家舞台で昆曲(昆劇)と狂言の魅力を知る会〔昆曲×狂言〕を開催しました。ゲストは、2018年から交流を続けている上海の昆曲俳優、趙津羽さん。歌舞伎の坂東玉三郎さんが昆曲の名曲〈牡丹亭〉を演じたときに共演なさったり、2019年には東京・国立劇場で〈遊園驚夢〉を上演なさるなど幅広く活躍されています。
この度、3年半ぶりに来日なさると伺い、ぜひ日本で昆曲を紹介していただきたいとお願いしたところご快諾いただきました。今回は50人限定のワークショップ形式で、昆曲の繊細な演技を間近でご紹介しました。大勢のお客さま、出演者、関係者の方々にお支えいただき、芸能による国際交流の機会が実現しましたこと、心より御礼申し上げます。
趙津羽さん
趙津羽さん舞台写真
来日された趙津羽さん
企画から2カ月半、メッセージで打ち合わせをしてきましたが、直接お会いするのは4年ぶり。当日午後、宿泊されているホテルのロビーで最終の打ち合わせを行いました。直接お会いすると色々なことが次々決まっていきます!
19時からはじまりました。昆曲も狂言もどちらも600年~650年の歴史があり、共通点も多いこと、双方の芸能の特徴や大切にしていることなどをご紹介しました。
まず、袴狂言の形式で〈杭か人か〉をご覧いただき、狂言の庶民性を感じていただきました。
主人・奥津健太郎
太郎冠者・奥津健一郎
次に、昆曲と狂言が共通して用いる【扇】を使って、参加者のみなさんと狂言の謡と舞を体験しました。謡と舞は狂言の演技の基礎になりますが、扇を持たない舞もあるということで、川づくしの〈名取川〉の舞をご覧いただきました。
休憩の後は、いよいよ昆曲です。昆曲の基礎知識を知ったうえで、名曲〈牡丹亭〉の一部を実演し、歌や動きの魅力を感じていただきました。今回は化粧や髪飾りなどをせず、素の演技をご覧いただきました。
昆曲の手の使い方、扇の使い方、目の使い方、歩き方など多くのことを参加者のみなさんと体験しました。
台詞の魅力を〈紅梨記〉で鑑賞した後、参加者のみなさんと【水袖】の体験をしました。
趙津羽さんの熱意とともに、大変多くのことを学んだ2時間となりました。私も昆曲の新たな魅力を知ることができました。これからも芸能による国際交流を進め、みなさまにお楽しみいただく機会を作って参ります。どうぞご期待ください。
通訳は一般財団法人日中文化交流協会のご協力で行いました。感謝申し上げます。
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